第51章 アップルパイ
体育館へと向かい、準備を勧めていく。
「あ、あと…柏木さん…」
「どうかした?山口くん」
「胃薬…あるかな?
緊張しちゃって…」
「ないよ」
「や、山口くん!
私、たまに緊張による命の危険感じることあるから緊張にかけては詳しいよ?」
「え?命?」
「うん!
緊張はね、緊張するーっ、て口に出しちゃえば良いんだよ!
そうすれば楽になるよ」
「お、俺…日向かツッキーがサーブの時…」
「うんうん」
「経験を積む為に試合に出ることになったんだ…」
あ、そんないきなりやるんだ。
「インターハイ予選の時1回ミスしてるから…凄く怖くて…。
あの時も、俺が決めてれば勝てたかもしれないのに…」