第51章 アップルパイ

「ここは天国か…？天国なのか⁉︎」


「分かるぜ虎、その気持ち。

俺もまだあまり柏木には声かけらんねぇ」


「龍…」


「放っておこ、そういうのは」


「…そうだね…波瑠」


「勇気を出せ！ 龍、虎！

柏木は声をかけるとちゃんと答えてくれるぞ」


「おぉぉ…師匠は話しかけたことが…⁉︎」


「すげーぜ、ノヤっさん！」


バカバカしい。


「猛虎さんって見かけによらずピュアなんですね！」


「リエーフくん、食べる時は食べる。

時間なくなるよ？」


「うぁ、やだ」


「研磨くん、あとで話したいことがあるんだけど良い？」


人が多い場所で言うべきではないな。


「うん…」


「「「ぬぁにｨｨ⁉︎」」」


叫ぶと同時にガタガタ、と席を立つ。


「山本、うるせー」


「田中、西谷…騒がしいぞ」


「「「す、すんません…」」」


こういう時に主将の凄さが分かるよな。