第51章 アップルパイ
そろそろ起きようかな。
朝食の時間になるし。
布団から出ると、皆起きる頃だった。
「ふぁ…」
「おはよ、仁花。
結構疲れてるみたいだね、大丈夫?」
慣れてない人にしてみれば、この合宿はハードだ。
「あっ、うん。
大丈夫大丈夫!」
空いている布団をせっせと片づける。
「むしろ波瑠ちゃんこそ大丈夫なの?」
「平気、私タフだから」
「波瑠ちゃんは今日も?」
「そう。
音駒と青城のマネージャー」
「大変じゃないの?」
「そりゃ大変だけど、でもチームの人が助けてくれたりするから」
さり気なくフォローしてくれる。
「それぞれもチームにも慣れたかな」
個性はやっぱり強いけど。
どのチームも芯はしっかりしてる。
「清水先輩。
私少し烏養さんに話があるので遅れます。
先食べてても大丈夫ですよ」
「分かった」
一礼してから、監督達大人の大部屋を訪ねる。