第40章 順応性

「ここ、座って見ると良いよ」


…青城のコーチか。


「いえ、大丈夫です」


立ってた方が頭回るし。


「金田一。

身体固い、リラックス。

あと脚の柔軟が不十分」


「あ、おう」


梟谷vs青葉城西。


どっちが勝ってもおかしくない試合だな。


「イズミ先輩、力んでます？

ほんの少しだけジャンプが低いですよ」


「おう、気ぃつける」


「（ふむ…及川ばりによく見ているな）」


「国見くん、ナイスキー。

ただやるならもう少しバレないように、ね」


「あれ、気づいた？」


「気づいた」


「分かった、気をつける」










アップを終え、試合が始まった。