第39章 救世主
「練習なんて失敗してナンボでしょ。
失敗しなきゃ前に進めない
今ここで失敗するからこそ、次の自分の課題が見つけられる訳でしょ?
本番で失敗するより、練習で失敗する方がよっぽど良い。
だって “ 次 ” があるんだから。
それに試合ではいちいち自分のミスを引きずる訳にはいかない。
失敗に慣れろとは言わないけど、失敗に動じない精神力をつける良い機会だと思うよ。
思う存分やって、失敗と成功を繰り返す。
それが強くなる1番の方法。
分かった?」
「あっす‼︎」
「そうだよね。
練習は失敗が許されてる、次がある。
よし、サーブ頑張ろ」
「喝入れてくれてサンキューな。
もう大丈夫だ」
「どう致しまして」
そういえば前は私も緊張してたな。
周りは全然気づいてくれなかったけど。
「お疲れ、柏木。
いやー、やっぱ流石だなぁ」
「何言ってるんですか、菅原先輩」
「ううん、流石だよ!
よく周りのこと見てるし、さっきも私のことを助けてくれたし」