第36章 教育
「あー、悪ぃな。
あのバカが毎度毎度」
路地の壁に背中を預けている人物が1人。
「イズミ先輩も大変ですね。
いつもお疲れ様です」
「おう」
「岩泉さん、及川さん居ましたか?」
後ろから合流する2人。
「あっ、柏木さん」
「久しぶり」
金田一と国見くん。
「居るには居たな」
クイッと顎で示す。
「うちには居ないタイプだよね。
単細胞よかマシだけど」
「まぁ…ね。
うちが問題児揃いなだけだよ」
「常にがむしゃらにやれば良いって問題じゃないのにね。
気合いで身長差は埋まらない。
他人に自分と同じを求めるのは止めて欲しい」
「まぁね」
「…意外。
烏野にもそういう考えの奴居るんだ。
影山と同じでがむしゃら=本気っていう考えの奴しか居ないと思ってた」
国見くんと蛍ってなんとなく似てるかな。
「あの王様は大変でしょ。
巧いのは分かるけど、がむしゃらを求めて来るし。
こっちにはこっちのやり方があるのに」