第32章 寄り道
「なんかとばっちりだね」
「勘弁して…」
「でか…」
目の前に立たれると圧巻。
約190センチのブロックが2枚。
打ち抜けるかな、これ。
「んじゃ良いぞ」
圧倒的に不利な状況のスパイク、ブロック練が始まる。
「集合ー」
夕方になってようやく練習は終わった。
実に様々なことに駆り出されたな。
スパイク、ブロック、レシーブ、サーブ。
「んじゃとっとと片づけて終わるぞ。
お疲れっした」
「「「したっ」」」
「もう動きたくない」
「うん…」
引いた目で片づけ中の皆を見る。
「疲れるの…嫌いだ」
「おいそこ、サボんな」
注意されてしまった。
仕方なく片づけを済ませ、帰路につく。
「彼女ちゃん、ジャージのままで良かったのか?」
「着替えるの面倒なんで」
黒尾さんと研磨くんと、帰りにコンビニに寄る。
そういう2人もジャージ姿だ。