第26章 遭遇
「っ…」
蛍の指先が首筋を掠めると、身体が震えたのが分かる。
「バレー以外だと本当弱いところばかりだね」
「…煩い」
それは自分が1番理解出来てる。
普段から口数の少ない私達の間には、沈黙が続くことが多い。
でも不思議と嫌な空気じゃない。
むしろ心地良くさえ感じる。
「痛い?」
「へーき」
ちょうど良い強さの刺激と、蛍の手の温もり、そして今日の疲れが祟ったのか、瞼がどんどん重くなって来る。
肩が終わるとその手は腰まで降りた。
いつもなら誰にも身体を触れさせないけど、蛍なら別だ。
触られても嫌な気はしない。
「ん…ぅ」
やば…本当気持ち良い。
優しいけど、しっかりツボを押さえている。