第26章 遭遇
「クシュッ…」
「髪乾かさないからだよ。
タオル持って来るから拭きなよ」
「あ、うん」
何気によく見てるよな、蛍って。
「はい」
「ありがとう」
髪を片方に避け、タオルで水気を拭う。
本当エロイよね。
身体のラインが分かるような紺色のTシャツ。
白い肌がよく映えている。
ほんのりと色づいた頬。
髪をサイドに避けている為、白い首筋が見える。
そしてショートパンツから覗く、白いながらもしっかりと筋肉のついた細い脚。
それらを無防備に曝け出しているのだからタチが悪い。
「波瑠さんさ、よく無防備って言われない?
隙だらけとか」
「…コート外だとよく言われる」
「だろうね」
そんなに隙あるのかな。
「隙だらけかな…?」
「少なくとも僕にはそう見えるけど」
「どんなところが?」
「さぁね」
教えてくれないのか。