第25章 憂鬱
放課後。
とりあえず更衣室でジャージに着替え、集合場所へと向かった。
「バレー出来ないって辛ぇ…」
「バレー中毒者」
「確かに」
ボソリと呟くと蛍がクスリと笑った。
「バレーしたいぃぃぃ」
ウズウズしてる。
「っし。
全員揃ったしロードワーク行くか」
「あ、あの少し待ってください!」
「どうしたんすか?武ちゃん」
「烏養くんからの伝言です。
今日からロードワークには柏木さんも参加するように、と。
そう言われました」
「柏木…ですか?
でも柏木はマネージャーですよ」
澤村先輩が最もな疑問をぶつける。
「僕にも詳しいことは分からないのですが…」
肝心なことは話さないタイプか、コーチは。
「分かりました。
多分それはこれからの季節、必然的に強い日差しの中でのロードワークになります。
万が一トラブルが起きてもすぐ対処出来るように、そういう考えだと思います」
そういえば前もよくやってたな、これ。