第24章 変化
「ドシャットした時とか、フェイント決めた時」
相手が自分の動きに引っかかった時なんかも口元が緩む。
「だって本当バカみたいに引っかかってくれるし」
言い方は悪いけど、その通りだ。
「まぁ、分からなくもないけど。
そういえば月島って下の名前なんて読むの?」
分かってるつもりでも違ってたら申し訳ないし。
「またその質問?」
はぁ、と溜め息を吐かれた。
「また?」
私これ聞いたの初めてだと思うんだけど。
「高校入ってまた聞かれるようになった。
そういうの本当面倒くさい」
「あのお嬢様が呼んでたので合ってる?」
ケイって呼んでたかな。
「…合ってる。
ケイだから」
「ふーん。
じゃあ蛍くんて呼んでも?」
「くん付けとか止めてくれない?
そのお嬢様みたいで嫌なんだけど」
つきまとわれて、よっぽどウンザリしてるんだな。
「分かった、じゃあ蛍で」
「まぁ、それなら」