第22章 必殺技
本当バレー好きだよな、この2人。
休憩時間削ってまで練習なんて。
とても真似出来ない。
「っしゃー、やるぞぉ」
元気だな。
日向の特徴や癖を踏まえてブロック飛ばないと、体力のムダ使いになる。
「来ぉぉい」
来いじゃなくて行くのでは?
とは思うけど雰囲気壊すのもな。
まぁ、そのままでいっか。
「…」
日向が飛ぶのと同時に飛んで腕を伸ばす。
ボールが抜けないギリギリの間隔で腕を保ち、少し前に倒す。
「!」
思った通りの威力かな。
一応ブロック出来たし。
「うっ…ドシャット…」
あ、ショック受けてる。
「チッ…」
こっちは舌打ちか。
「タイミング合わせれば、スピードなんかなくても止められるよ」
簡単なことだ。
「日向のスパイクは、センターからのストレート。
レフトやライトからならクロスが圧倒的に多い。
まぁ、賭けでもあったけどね」
「…気持ち悪いな…お前…」
「煩い」