第21章 体育
「えぇ、クラス委員だよ!
白鳥明日香さん。
白鳥グループの社長令嬢だよ。
確か…バレー経験者って言ってなかったっけ?」
「山口くん詳しいね」
「経験者であれとか…本当笑えるんだけど」
「ちょっとツッキー、聞こえるよ」
「大丈夫、聞こえてないと思うよ」
「それじゃ次は男女ペアを組んで、2対2のミニゲームだな」
ペア好きだな。
「け、蛍くん。
わたくしと組んでくださらない?」
月島狙いか、この人は。
その為のアピールに私を利用した訳か。
逆効果だったけど。
「え、間に合ってる。
僕こいつと組むから」
私?
「わ、わたくしバレー経験者ですのよ?
こんな下手な素人よりわたくしの方が…」
「自分のことは自分で決めるから」
まぁ、他の男子と組むよりはマシか。
「…仕方ありませんわね。
では山口くん、わたくしと」
あの女に恥をかかせてやるわ、と燃えている。