第21章 体育
「そんじゃ、2人1組を作れー」
男女共にバレーなんだね。
「ツッキー、一緒に組もう?」
「月島、山口。
お前らバレー部だろ?
ちょっと見本見せてくれないか?
俺バレーは苦手でよ」
面倒くさい、そういう顔をしている。
「基本のパスだけだから、な?」
「…はい」
渋々折れた。
2人で4、5回パスをする。
「もう良いぞー。
これを各自繰り返してくれ」
私は誰とペア組もうかな。
話せるような人も居ないし、余った人で良いか。
「柏木波瑠。
わたくしが組んでさしあげても宜しいのよ?」
何この人…。
クラスにこんな濃いキャラ居たんだ。
どうせ他はもうペアになってるし、仕方ないかな。
「良いよ」
自分から声かけるのも面倒だ。
「わたくし、こう見えてもバレーボールは小2からやっているんですの。
脚だけは引っ張らないでくださいね?」
出来なさそうな私と組んで、自分の力を高く見せたいだけか。
見栄っ張りだな。