第20章 好物
「そういうのを性格悪いって言うんでしょ」
「そうかな」
「月島に言われたら相当だぞ、お前」
「ふーん」
周りにどう思われてるとか、そういうの心底興味ない。
「そういえば波瑠って身長いくつ?」
話の方向性がコロコロ変わるな。
「175」
「うぬぬ…」
「日向よりデカイのは見るからに分かるでしょ」
「162センチと175センチ…。
身長差は13センチか」
「う、うるせぇ!
四捨五入すれば俺は163センチだ!」
「そこムキになる?
そんな嚙みつかなくても良いんじゃない?」
「??
俺別に噛んでないよ」
「ものの例えだから」
国語も弱いのか。
「じゃあ得意なプレーって何?」
「レシーブ」
「お前すっげぇもんな!
あ、苦手なプレーは?」
「トス」
「あぁ。
トスだけは下手くそだもんな」
「煩い」
「けど俺はお前のスパイクは嫌いだ」
「そりゃどうも」