第20章 好物
月島くん、先輩にも平気でそういうこと言うんだ。
ある意味尊敬するよ。
「じゃあ月島は知ってたのか?」
全く響いてない菅原先輩。
「まぁ」
「なるほどね、なーんかスッキリしたわ。
2人共試合中に凄く息合ってるから」
「よく組まされてたから…ですかね」
歩きながら会話する。
「なぁなぁ、組むって?
組むってどういうこと?」
「私女バレと練習あまりしたことないんですよ。
バレーは団体でやるものなのに。
練習中は皆私が入るのを嫌がるんで」
「嫌われてたの?」
「日向、ハッキリ言うんだね」
自覚はあったけどさ。
「単にこいつの技量が段違いだったんすよ。
チームに分かれて練習しようにも出来ないぐらいに。
そんでそいつ、ずっと男バレに混ざってバレーやってたんで」
「飛雄とはよく組まされてたから、なんとなく次の行動が分かるというか。
慣れたんですよ」
「いっつも同じチームだったからな」
「まぁね」