第16章 尊敬
「このくらいさせてください。
僕はバレー初心者で技術的な指導が出来る訳でも、皆をサポートすることも出来ません。
ですから頑張る皆さんを陰ながら精一杯支えさせてください。
柏木さんは今の烏野に必要不可欠な存在ですから、少しでも体力を温存しておいてくださいね」
「分かりました、お願いします」
この場は武田先生に任せて、部屋へ戻る。
まだ時間あるし二度寝でもしようかな。
「うぉ、波瑠⁉︎」
角を曲がったところでちょうど日向とぶつかりそうになった。
「おはよ」
「おはようっ、波瑠」
「ジョギング?」
「おう」
「頑張ってね、くれぐれも程々に」
飛雄も多分ジョギングだろうな。
さてと、部屋は…。
「あの、柏木さん」
「はい?」
「今少し時間良いですか?」
赤葦さんに声をかけられた。
「良いですよ。
赤葦さんはこれからジョギングですか?」
「そうだよ」