第15章 看病
「僕の睡眠の邪魔だけはしないでよね」
「努力する、保証は出来ない」
飛雄とは反対に月島はイビキもかかなそうだし、寝相も悪くなさそうだ。
「何ジロジロ見てんの?」
布団の上であぐらをかいて、読書をしている月島。
「別に」
そんなに見てるつもりはなかったんだけど。
それにしても今日は疲れたな。
最早座っているのも面倒で、布団にうつ伏せになり、日向と飛雄が枕投げをしているのをボーッと見つめる。
「バカバカしい」
「そうだね」
その様子を微笑ましそうに見上げる。
正直、飛雄がここまで本性出す日が来るとは思わなかった。
傲慢で、実力主義で、口が悪く、相手にも自分と同じを求めてしまう。
その上素直じゃなくて、自然に笑えなくて、ストイック。
日向と飛雄は言わば光と影。
チームの中心となって攻撃、囮をしかけて自身に注目を集めさせる日向。
チームを影から支え、攻撃の指示を出したりサポートをする飛雄。