第2章 顔面レシーブ
「おぉ、ホントか?翔陽。
ホントにそんな凄いサーブがあんのか。
打ってみてー」
烏野の守護神、西谷さん。
部内1小柄ながらも、懐の広さで皆を救って来た頼もしい先輩。
「影山の殺人サーブみたいだったぞ。
けど、打つ前にこう…ゾクッと来た。
そんでボールがこっちに向かって来る時はヒヤッとして、受けた時はビリビリって!」
「あ?」
1年生ながら正セッターという実力を持つ影山飛雄。
ボールのコントロール力で右に出る者は居ない、超傲慢な同級生。
「なんかこう…ドンッ…ていうか…ズンッていうか…。
うーん…なんて言ったら良いんだ…?」
「言葉まとまってから言えよ、ボケ」
「うっせーな!」
「つまり威圧感が凄かった、そう言いたいんだろ?」
「そうっ‼︎
それです!澤村さん」
澤村さんはバレー部主将で、怒ると本っ当に怖い。
体育館から閉め出されるし。
でも包容力とレシーブ力は凄くて、居るのと居ないのでは全然違う大黒柱。