第2章 顔面レシーブ
「よくあの擬音だらけの会話が分かりましたね」
「あぁ、まぁな」
呆れた表情をしているのは月島蛍。
同じ1年なのに190近くある、メガネの同級生。
でもいっつも上から目線でイジワルだ。
「日本語で会話してくれないと僕には分からない」
「だよね、ツッキー」
1年の山口忠。
いつも月島と一緒に居るけど、こっちは良い奴!
たった1つの武器をひたすら磨き続ける影の努力家。
「…なぁ、それ…」
「んぁ?」
珍しく影山が遠慮しがちに口を開いた。
「もしかして女子、か?」
「「「は?」」」
「おいおい影山クンよ。
いくら下手くそな日向でも、女子のサーブ止められねェ訳ないだろ」
「は、下手くそ…俺下手くそ…。
けど…確かに女子だった」
「「「‼︎」」」
「あれ、影山の知り合い?
ねぇ、知り合い⁉︎」
「…同一人物ならな」
「え、マジ⁉︎」
「ねぇ。
その子のクラスと名前は?
あと部活入ってる?」
「し、清水先輩…!」