第2章 新しい仲間
「お春~♪」
「平助さん!」
お春は笑顔で振り向いた。
出会って1週間が経った。
怪我も順調に治っていってる。
皆に(総司以外)怯えることもなくなり、いつも笑ってる。
いつまで経っても総司には、慣れないみたいだけどな。
「千鶴も誘って、皆を脅かしに行かねぇか?」
「平助さん、悪い顔、なってますよ」
「ははっ!」
千鶴が女ってことは、すぐに気付いたそうだ。
やっぱ女同士わかるもんなのかな?
俺達は千鶴を探しに行くことにした。
「お!いたいた。千鶴♪」
「あ、平助君!どうしたの?」
千鶴の肩を抱いて声をかけたら、少し驚いたみたいだ。
そういうとこも本当可愛いな。
まぁ、本人には言えねぇけど...。
「3人で、皆を脅かしに行かねぇ?」
「平助君、悪い顔なってるよ?」
「ははっ!それ、お春にも言われたわ、な?」
振り向いてお春の顔を見ると、なんか悲しそうな顔に見えた。
でも、すぐにいつもの笑顔に戻って、「うん」と返事した。
こういう事はよくある。
俺が千鶴と一緒にいたり、千鶴の話をすると一瞬だけど、悲しそうな、辛そうな顔をする。
別に千鶴のこと嫌ってるわけじゃなさそうだし、よくわかんねぇ。
左之さんとかにも相談したけど、「そりゃあ、1つしかねぇだろ。まぁ平助にはまだ早ぇよ」って、なんなんだよっつうのっ!!
皆を脅かしに行ってる間もずっと笑ってたけど、たまにその顔をした。
そんな日々を送ってる時に起きた、事件。