第3章 反対のこと
もし、このままお前との道が違えたままでも、前を向いて生きてくれ、お春。
...出来れば俺がしたことは忘れて幸せになって欲しい。
...忘れろなんて都合良すぎるかもしんねぇけど
...ただ、俺だけが救われた気になるだけかもしんねぇけど、
お前には、幸せになって欲しいんだ。
俺はお前のことも、俺のしたことも忘れず、俺は俺のままで生きていくから...。
皆みたいなすんげーいい仲間が...すんげー大事な仲間がいたことも忘れずに、自分の信念貫いて、誠信じて生きていくから...。
俺も会いてぇから...俺も信じてっから、また会えるって...。
どんな顔すればいいかわかんねぇけど...。
そん時は、何回だって謝ってやるよ。
お春...好きだ...!
..................え?好き?...俺がお春を好き?
ははは...。なんだよ、今さら......。
総司に対して悔しいって思ったのも、
千鶴じゃなくてお春を抱こうとしたのも...
全部...全部、お春のことが好きだからだったのかよ.........。
俺の頬に生温かい液体が一筋流れたのがわかった。
優しい風が吹く中俺は振り向き、呟いた。
「.........じゃあな皆、お春............」