第57章 Epilogue-それは世界で一番の-

もしかして…



「遊子ちゃんと夏梨ちゃん…？」



「はい！梨央さんですよね？」



「一兄から話し聞いてて会いたかったんです」



「そっかそっか。いっちー、どんな話したか後で私にも教えてね…？」



「っ！？」



ニッコリと笑う梨央に一護は何故か寒気がした。



「本当に美人さんだね、おにいちゃん！」



遊子は嬉しそうに一護に言う。



「ホラ始まるよ！一兄座ってこっち！」



《ワイハンスプレゼンツ！
WBO世界ヘビー級タイトルマッチ！》



「おー！映ったぞ!!」



《ここで挑戦者、茶渡泰虎のこれまでの戦いを振り返っておきましょう！》



「イヤーしかしチャドすげーよな！結局俺達ン中で一番有名になっちゃったもんな！」



「俺達ってキミ入ってんの？」



「"俺"の部分に入ってますけど!?」



「(この二人の関係は相変わらずだな…)」



梨央は苦笑する。



「そういえば雨竜くんは？」



「仕事らしいぞ」



「そうなんだ。一緒に見れなくて残念。まぁ、医者も忙しいしね。休みが合わないのは仕方ない」



「始まるぞ織姫────」



「は───い」



「(エプロン姿の織姫ちゃんも可愛い!!)」



「かずいは？」



「んーと、今は上だね」



織姫は盾舜六花を使い、息子の居場所を確認する。



「椿鬼くん達の報告だとさっきまではひよ里ちゃんたちのとこに行ってたみたいなんだけど」



「おにいちゃんの部屋じゃない？
かずくんあそこ好きだから」



「今はお前の部屋だろ。いいのかよ？」



「いーよ！かずくんならいつ入っても！」



「一兄にソックリだもんなーかずい」



「夏梨ちゃん！」



柚子は慌てたように夏梨の頬を引っ張る。



「あれ。そういやお前ら今回子供連れてくるって言ってなかったか？」



「そうだ！漸く護廷見習いになれたのでな！盆の時期だけの通行許可が下りたのだ！ほれ、入ってこい！」



「夢愛も入っておいでー」



だがいくら呼んでも二人は出てこない。



ルキアと梨央が廊下を覗く。



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