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✱でもきっとハッピーエンド✱【BLEACH】

第49章 Divortium-君のための嘘-




今度は“友”としてではなく“敵”として



命の奪い合いをすることになる



俺には何となくわかっていた



詩調が死神になることも



俺とお前が滅却師になることも



避けられない運命だったんだと思う



そして俺がいくら私闘をしかけても



お前がそれに応じることはなかった



お前は俺の挑発を躱し続けた



何度も 何度も



どんだけ俺が咬みついても



絶対に俺と戦おうとはしなかった



ふざけんな



俺と勝負しろ



俺はまだ



お前に敗けちゃいねえ



まだ







「バーニング・フル・フィンガーズ!!!」



5本の指先から螺旋状に渦巻く巨大な炎を放つ。だがハッシュヴァルトには届かなかった。斬られたバズビーは血を噴き出す。



そしてその足でハッシュヴァルトに歩み寄り白装束を掴む。



「…俺の敗けだ、ユーゴー。
…くそっ…思い通りにゃいかねえもんだな…」



ポタリと血が地面を汚す。



「…お前に敗けたら…もっと悔しいもんだと思ってたぜ」




“ユーゴー”



“お前今日から俺の子分な”



“最強の滅却師になろうぜ”



“ユーゴー”




地面に倒れ、ピクリとも動かなくなったバズビー。そこにハッシュヴァルトの姿は無い。



ザリ…ッ



足音が聞こえた。



その足音はバズビーの前で止む。



「…………」



死覇装を着た少女は少しの沈黙を許し、ゆっくりと口を開いた。



「…馬鹿ね」



その声は悲しそうに絞り出される。



「あんた達が戦ったら…どっちかが死ぬことになるに決まってるじゃないの」



既に息を引き取ったバズビーには何も聞こえない。



少女は悲しそうに笑う。



「最初から決まっていたのよ。これがあんた達の運命。これがあんた達が辿る未来だったのよ…」



震える手をギュッと握り締める。



「ねぇもし…あたし達が死神でも滅却師でもなく…普通の人間だったら…未来は変わってたのかしらね…?」



その問いかけにバズビーは答えることは無い。



「あんたのおかげであの人に出逢えたのよ」



唇の端を上げて柔らかく笑う。



「ありがとう」



それだけを言い残すと少女は光の粒となってその場から消えた。



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