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✱でもきっとハッピーエンド✱【BLEACH】

第3章 書類配りI




「過去は戻らない。それは分かっているのですが…やはり少し寂しいですね」



「貴女は頑張りましたよ」



卯ノ花の言葉に悲しみの色を瞳に宿し、流歌は首を振る。



「何も頑張れてないです。だって…救えるはずの命を見殺しにしてしまったんですから。私がもう少し早く奴らの企みに気付けていれば…」



「梨央さんのせいではありません。ですからそんなに自分を責めないでください」



「…あの男は嘲笑ってたんです。まんまと罠に掛かった私を。この手で救えなかった…彼らを…守れなかった」



ギュッと拳を握りしめる。



「後悔してますか?」



「後悔ですか…」



「彼らの命を救えなかった事を」



「そうですね…後悔してます。あんな小細工に騙されなければ私は彼らを救えた。でも…見事に騙されてしまった」



「……………」



「あの男の目的は二つあった。その一つが…私を彼処に閉じ込める事だった。奴は私が嫌いですからね。本当に…忌々しい」



「今は仲間達と過ごせていますか?」



「最近は朝食を一緒に取ってます」



「そうですか。私も零番隊が復活できる日を祈っていますよ」



「ありがとうございます」



「さて…書類を届けに来てくれたんでしたね」



「はい。判子をお願いします」



「わかりました」



卯ノ花は書類に目を通すと判を押し、流歌に渡した。



「気をつけてくださいね、梨央さん」



「!」



「冴島桃香は頭の回転が早い人です。それと怪我をした時は必ず四番隊に来てください。私は貴女の味方なんですから」



「ありがとうございます。それと…」



「?」



「霙のこと、よろしくお願いします」



「はい」



頭を下げると流歌は執務室を出て行った。



「……………」



流歌が出て行った後、卯ノ花は彼女の言葉を思い出していた。



“救えるはずの命を見殺しにしてしまったんですから”



「だから貴女は罪を認めたんですね」



悲しい顔を浮かべた卯ノ花は静かに目を閉じた…。


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