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✱でもきっとハッピーエンド✱【BLEACH】

第2章 悪夢のはじまり




「な、何言ってるの!?」



「冗談にしてはキツすぎるっスね」



「悪いが冗談じゃない」



「本気で言ってるの?」



雅の言葉に小さく頷いた。



「そんなの危険よ!」



「でもこのまま放っておけないでしょ」



「だからあたしが冴島を殺して…!」



「わざわざキミがあの女の為に血を汚す事はない。だから私一人で十分なんだ」



「隊長は良くてもあたしは反対よ!」



ガタッと椅子から立ち上がれば、箸がテーブルから落ちる。雅は静かにそれを拾うと新しい箸を持って来る為に応接室を出た。



「そりゃあ隊長は強いわよ。だってあたし達の自慢ですもの。だからと言って!あの女の罠に自らハマるつもり!?」



「そうだ」



「みんなだって反対するに決まってる!」



怒りが収まらない詩調はみんなを見る。すると四杯目のおかわりをしていた霙が食べるのを止め、冷静に詩調に言う。



「霙は賛成。」



「霙!!」



「本当は反対だよ?梨央チャンが傷つく姿なんて見たくないもん。でも霙達の信頼する隊長は強い。だから信じよう?」



「!」



「きっと梨央ちゃんなら大丈夫。だって…誰よりも強い心を持ってる人だもん。あんな女になんか負けないよ」



ニコリと笑う霙の言葉に納得したのか、詩調は何も反論できずに、ギュッと口を結び、席に着いた。



「はい。新しい箸」



「……………」



調理室から予備の箸を持ってきた雅が戻り、新しい箸を温厚な笑みを浮かべて渡す。



「…ありがと」



「どういたしまして」



席に戻った雅は琉生との会話を楽しむ。



「まだ納得できないか」



「…当たり前でしょ」



「私を信じてくれ」



青い瞳を真っ直ぐ詩調に向ける。



「私の強さはキミ達が知ってる。ほとんどの隊士を敵に回したが後悔はしてない。それに…罪を犯した奴にはそれなりの代償を償わせるべきだ」



それでも首を縦に振れない詩調に“仕方ない”と肩を竦め、最後の手段を使う。



「これは“隊長命令”だ」



「!」



「賛成してくれるだろう?」



「“隊長命令”じゃ…従うしかないじゃない」



「ごめんね。ありがとう」



謝る梨央に詩調は首を左右に振った。


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