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✱でもきっとハッピーエンド✱【BLEACH】

第15章 暴かれた真実と罪の代償




「恋次君…?」



“どうして助けてくれないの?”



「ねぇ…恋次君!」



“何でそんな眼でアタシを見るの?”



「桃香のこと、助けてよ…!!」



“まさか…そいつの言葉を信じるの?”



いつもなら真っ先に助けてくれる恋次だが、今は訝しげな眼差しを向けたまま、桃香を見つめている。



「どうして…?こんなに助けてって…頼んでるのに…どうして何もしてくれないの!?」



「……………」



恋次は混乱する頭で考えていた。



「(桃香が助けを求めてる。なのに…何で俺は助けない?俺は今、どんな顔で桃香を見てる?)」



「(こいつ…まさかアタシを助けない気?アンタ達の守るべき“桃香”が助けてって叫んでるのよ!?だったら早く助けなさいよ──!!)」



「(守ってやらねえと…。傍に駆け寄って“大丈夫だからもう泣くな”って…慰めてやんねえと…。でも…身体が言うこと利かねぇんだ。)」



“助けたいのにそうしないのはきっと…”



「(あの時のあいつを見ちまったからだ。)」



いつも優しい顔で笑う桃香の本当の顔。まるで悪魔のような醜い顔。それは昔噺に出てきた少女とよく似ていた。



「(どうすりゃいい。あの女の言ったことは真実なのか?嘘つきは桃香なのか?)」



ぐるぐる回る思考をフル回転させる。



「(くそっ…!)」



「恋次。」



「!隊長……」



「少しでも疑惑が残っているのなら、冴島を問い質すべきだ。兄は完全な悪には染まってはおらぬ。まだ、此方側に戻って来れる」



「……………」



「真実を知りたければ、追求しろ。それで解る。本当の悪が誰なのかを──。」



白哉の言葉で決心がついたのか、恋次はゆっくりと歩を進め、桃香の側までやって来た。



「恋次君…!」



自分を助けに来てくれたと思い、嬉しそうに喜ぶ桃香。だが恋次は覚悟を決めた表情で、真っ直ぐに桃香を見た。



「桃香を助けてくれるん…」



「桃香、正直に答えてくれ。」



「!」



「お前の“それ”…猫被ってるだろ?」



恋次の言葉に桃香は驚き、目を見張る。



「え…?」



突然の発言に、桃香は言葉を失う。



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