• テキストサイズ

✱でもきっとハッピーエンド✱【BLEACH】

第15章 暴かれた真実と罪の代償




「それ…何…?」



「このまま疑われるのは嫌ですからね。だから…皆さんの言う通り用意しましたよ」



「な、何をだよ?」



やけに自信満々な態度の流歌に隊士達は狼狽える。



「何って…決定的な証拠です」



「!?」



ニコリと笑めば、桃香の顔が驚きに変わる。



「面白いものが撮れたんですよ」



蒼生は流歌から受け取った小型映像装置を床に置き電源を入れる。



すると巨大なスクリーンが出現した。



「さて…覚悟はいいですか?」



「……………」



「今から流れる映像が全てです。
──────では…ご覧あれ…」



スクリーンに映し出されたのは、二人の若き男女。女は真紅のドレスを纏い、男は死覇装を着ている。



「や…やめて…」



震える声でスクリーンに映し出される映像を見る桃香の表情は青ざめている。



そこには可憐で優しい少女を演じてきた女が屈辱の余り、自身の本性を曝け出した瞬間が映し出されていた。



「やめてよ…お願いだから…っ」



そして流歌に小刀を握らせ、自分から刺されに行く瞬間もバッチリ映っている。



か弱き少女を演じてきた女の仮面が…外れた瞬間だった───。



「あぁ…終わりましたね」



数分間の映像を見終えて、装置を片付ける。鍛錬場には最初から人がいなかったような静けさに包まれている。



真実を知って言葉を失う者



桃香の正体を知って唖然とする者



その中でも、この世の終わりのような表情で固まっている桃香がいた。



「(その顔だ…)」



私はその顔が見たかった



ニヤける口許を必死に抑える。



「ご覧になった感想は如何です?」



「……………」



「ショックで言葉も出ませんか?」



「そんなもの…いつの間に…」



動揺している桃香を余所に流歌は作り笑いを見せる。



「念には念をって言葉知ってます?僕、用心深いんですよ。ですから…今の映像を音声付きで録音しておきました」



「!?」



「実に良く綺麗に撮れてるでしょう?」



「…ふざけないで」



「ふざけてませんよ」



「これは何の嫌がらせ?」



「嫌がらせなんてとんでもない。これは…貴女自身が招いた結果です」



.
/ 900ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp