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✱でもきっとハッピーエンド✱【BLEACH】

第11章 太陽の木漏れ日




「…仕方ないなー」



「粗大ゴミに出すのはまた今度ね」



「抹殺…。」



「しょぼんってしてもダメっス!雅クンが言うんだからオレで遊ぶのはもう終わりっスよ!」



「お前が粗大ゴミかどうかは別として…」



「蒼生クンはオレの心配とかないんスか!?」



「うるせえ黙れ。海の底に沈めるぞ」



「みんなオレへの扱いがひでぇ…」



がっくりと肩を落とす。



「対策は?」



「改めて考え直す。だからこの件は私に預けてくれ。少しお灸を据えてやらなきゃな」



梨央の瞳には静かな怒りが垣間見える。



「キミはしばらく四番隊で身体を休めろ。卯ノ花隊長の許可は取ってある」



「リョーカイ!」



「その襲った人って十番隊の隊士?」



「うん。顔は覚えてる。霙を襲ったのは十番隊の人達だよ。やたら冴島さんの名前を呼んでウザかったもん」



「そっか」



雅の質問に霙は確信するように頷いた。



するとリキュールが梨央の足の裾を引っ張る。視線を向けると何か言いたげに梨央を見上げていた。



「リキュールも泊まる?」



抱き上げて言えば、リキュールは嬉しそうな空気を纏わせる。



「霙の護衛は任せたよ」



ベッドに降ろすと、リキュールはビシッと敬礼ポーズをした。



「さて…そろそろ仕事に戻ろうか」



「ねぇ梨央ちゃん…もう少しの辛抱なんだよね?」



「!」



「霙達の帰る場所…守ってくれるんだよね?そしたら…みんなでまた一緒にいられるんだよね?」



不安そうに言う霙に、梨央は笑う。



「もちろん。少し時間は掛かるかも知れないけど…キミ達の帰る場所は必ず守る」



「うん!」



「じゃあ安静にしてるんだよ」



「また様子を見に来るわね」



「しっかり休むんスよ」



みんなが病室を出て行くと、そこには静けさだけが残った。霙は窓の外を見る。



「…よかった。霙の声、今度は届いた…。みんな…気付いてくれた…」



霙は嬉しそうに笑み、涙を浮かべる。



「(優しかったな…)」



光に包まれた女性。顔は見えなかったが、霙にはそれが誰なのか知っていた。



「傍にいてくれてありがとう」



霙は柔らかく笑った。



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