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【薄桜鬼】貴方と紡ぐ四季の唄

第1章 春。



私たちの家を囲む山々が日の光を浴びて徐々に顔を出す。
その山頂辺りの空が次第に白くなっていく様がとても綺麗だ。
もう少し明るくなってくると、夜と朝が入り交じって紫がかった空を拝めるだろう。
それがまた好きで、最近は早起きが楽しみの一つとなっている。
こんなに朝早く起きるのは毎日とはいかないので、週に何度かしか見れていないのだが。

「これが見たかったんです」

個人的な意見だが、春は夜明けの瞬間が一番綺麗だと思っている。
春を知らせる桃の花や、咲き乱れる桜の花。
もちもちとした食感が楽しい甘い桜餅に、花を思わせる色鮮やかな三色団子。
春らしく微笑ましいものは沢山あるけれど、この時期にしか見れないこの景色は、何にも代えられないだろう。
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