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【薄桜鬼】貴方と紡ぐ四季の唄
第1章 春。
単に彼が剣客として凄いのか、私が不甲斐ないのか、一体どちらなのだろう。
どちらも、といった意見は心に傷を作るので遠慮したいところである。
きっと前者だと信じよう。
「一さん。起こしちゃいましたか」
声を発した主を振り返って苦笑い。
すぐにまた視線を空に戻すと、私に習って一さんも隣に腰を下ろした。
どうやら彼も興味があるらしい。
「こんなに朝早くに何があった」
「何かあったんじゃなくて、これから起こるんですよ」
これから起こる光景を思って小さく笑んだ。
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