第4章 冬。
かじかんだ私の手を取ると思ったより冷えていたようで、一さんが眉を寄せた。
自分ではあまり分からないものだ。
一さんの手が温い。
いや、私の手が冷たすぎるだけかもしれないが。
「体が冷えている。早く部屋に戻った方がいい」
「でも、あと少しなんです」
もう少し、と呟きながら黙々と雪を集める私を、溜息を吐きながらもじっと見守ってくれる一さんに感謝した。
寒いにも関わらず一緒に外で待ってくれている。
早く仕上げなければと、せかせかと手を動かした。
「出来たっ!」
程なくして完成した声を上げると、どれと隣に一さんが座り込んだ。