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【薄桜鬼】貴方と紡ぐ四季の唄

第2章 夏。



お互い微笑み合うと生まれる柔らかい空間が少しくすぐったく感じるが、二人だけの空間な気がして私は好きだ。

「それで、ここで何をしていたんだ」

指摘されて思い出す。
そうだ、この美しい絵を一人で楽しむなど勿体ない。
是非一さんにも見てもらおうと、少し離れた一面の野を照らす無数の光を指差した。

「あれを見ていたんですよ。綺麗でしょう?」

「蛍か」

ほんのりと淡く、けれど力強い命の灯は言葉に出来るものではない。
あまり目に出来ない夏の風物詩に、ほぅと二人で溜息を漏らした。
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