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【薄桜鬼】貴方と紡ぐ四季の唄

第2章 夏。



村に着く途中、自分の足音以外に音が聞こえる事に気が付いた。
足を止めて耳を澄ませると虫の声。
涼しげな声の在処を探して暗闇に目を凝らすと、そこには淡い、しかし力強い光が輝いていた。
あまりの美しさに息を飲んだ。

灯りを置いてその場に座り込む。
見ているだけで心が和むその光景に、自然と笑みが零れた。

「名前?」

聞き慣れた声に反応して顔を向けると、帰りを待ち焦がれていた姿があった。

「一さん」

彼の名前を呼ぶだけでなんだか心が和らぐ。
傍に寄れば安心感が生まれてほっとした。
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