第5章 『覗く先。』灰羽リエーフ
『夜遅くまで起きてるから朝寝坊するんだぞー?』
布団で惰眠を貪っていると突然聞こえた声。
その声はいつもと変わらないマネージャーの声で。
でも俺を見る瞳はむちゃくちゃエロくて。
『おはよ?リエーフ?』
昨日見た情景が夢でないことを改めて思い出させてくれた。
「おはよ…ございます」
『ほらほら起きなー?みんな行っちゃったよー!』
先輩は、俺が使っていた掛け布団を畳みながら俺を起こしにかかる。
『…なに?リエーフ?』
俺がじっと見ていたのがわかったのか先輩が振り返り俺に近づいた。