第39章 『センセイ、質問良いですか?』 灰羽リエーフ R18
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「9時過ぎてるから早く帰りなよ、椎名。」
行為が終わり洋服を整えていれば、身支度を終えた先生が私に言う。
ぎゅっとしてほしい。
キスしてほしい。
きっとどちらの言葉も先生には届かない。
「わかりました。今日も"補修"ありがとうございました。」
ナカに燻る熱が引かない。
でも先生はもう私を見ない。
「さようなら。」
部屋を出て扉を閉めれば、隙間から一瞬だけ灰羽先生のネコのようなつり上がった瞳と目が合った。
「わかんないよ…」
先生の気持ちが。
私の気持ちが。
誰もいなくなった塾の廊下。
置き去りにされたココロが苦しくて
私は涙を止められなかった。
手が震えて
赤いルージュが濡れない。
「灰羽センセ…答えを教えて。」
end