第10章 和みの秋の日*黒子*
季節もすっかり移り変わって、突き刺すような日差しは包み込むような暖かさに変わり、秋風は爽やかでとても心地よい。
今日は彼との久しぶりのデート。
お互い学校も違うしそれぞれ部活も忙しいから、中々休みも合わなくて。
のんびり過ごして、いっぱいお喋り出来たらいいね、って。
待ち合わせのカフェに早めに着いてしまい、折角なのでテラス席にしてもらった。
ゆっくり本でも読みながら待ってようかな。
暖かいカフェラテをお供に、1枚1枚ページをめくっていく。
秋の始まりなだけあって、暑すぎず寒すぎず日差しがとても気持ちいい。
…知らない間に眠っていたみたい。
微睡みからゆっくりと抜け出すと、目の前にぼんやりと人影が見える。
「…おはようございます、。」