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黒子のバスケ*Short Stories2

第48章 Merry Christmas!2013*伊月*


「クリスマスどうしようか?」

恋人同士でありがちな、そんな一言を切り出すことも出来なかった。

ちょうどその時期はバスケの冬の全国大会で、私の彼が所属するバスケ部も東京の代表として出場している。

自分が夢中になれるものに真摯に取り組む彼を格好いいと思っているし、中々会えないことも寂しいけれど理解はしている。

だけど、クリスマスという特別なイベントは出来れば一緒に過ごしたいなと思うのが乙女心。

でもそんなこと言って彼を困らせたくない。

ふぅっと一つ溜め息をついて、携帯を手に取った。

「俊くん、明日の試合頑張ってね(о´∀`о)応援に行くから!明日に備えて今日はゆっくり休んでね。」

メッセージを送ると、すぐに返事が返ってきた。

「ありがとう。明日も頑張るよ。が来てくれるのは本当に励みになるから。明日試合終わったら、待っててくれないか?」

いつもは試合を応援しに行っても、彼は試合のミーティングがあったり、部活の皆とご飯行ったりするから、私は先に帰っている。

理解がある彼女のふりしてそれも何だか寂しいな、って実は思っていた。

明日はクリスマス、そして彼との待ち合わせの約束。

切なく冷たいクリスマスが、愛しく暖かいクリスマスになるかもしれない。
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