第3章 ボーイズトーク*木吉*桜井*笠松
いつもは倒すべき相手とチームを組んでのストバス。
「せっかくの機会だし、お昼はゲームの間に休み休みとって、たくさんやりましょう!」
誠凛の女監督の言葉に納得し、それぞれ貴重な時間を楽しんでいた。
試合を終えた笠松・木吉・桜井は木陰に腰を下ろした。
「あー…やっぱあのチームは強ぇよ!火神と青峰のパワー半端ねぇ。」
笠松はタオルで汗を拭いながら、悔しそうな表情を浮かべた。
「あいつら二人だけならチームワークバラバラだけど、高尾がうまい具合にまとめてるからな。」
木吉はドリンクを飲もうとしたが、キャップを開けるのを忘れている。
「生意気な1年坊主だぜ、全く。てか、桜井!お前青峰にびびってんじゃねぇよ!チームメイトだろうが!」
笠松は可愛らしい刺繍の入ったタオルで汗を拭く桜井に鋭い視線を向けた。
「はっ…はぃぃ!スミマセン!スミマセン!」
ビクッと肩を震わせ頭を下げる桜井の姿を見て、木吉は一言フォローを入れる。
「まぁ、チームメイトでもあの雰囲気はちょっと恐いかもな。でもな、桜井クイックリリースよく決まってたじゃないか。もっと自信持っていいと思うぞ?」
「そうだな。あれはお前の武器だろ。何度も助かった。」
「あ…ありがとうございます!先輩たちとプレー出来て僕嬉しいです!」
ほのぼのとした空気が流れる中、一人の女の子が彼らに向かって走ってきた。
「鉄平!見つけたー!」