第27章 告げられない想い/高尾*宮地
<宮地>
「清ちゃん」
そんな甘ったれた呼び方するのは、あいつしかいない。
やめろって言っても頑なに変えなくて、俺の方がいつしかその呼び方で口元が緩むようになった。
保育園から高校までずっと一緒の、所謂「幼馴染み」。
なんかあるとすぐに徒歩1分の俺の家に来て、出迎えた母さんと何か話して、階段を駆け上がって、俺の部屋の扉を開く。
ノックなんかせずに、お決まりの台詞を飛ばしてくる。
「清ちゃん!清ちゃん!聞いて聞いて!」
なんか今日は一段とが嬉しそうな気がする。
テストで100点でも取ったか?
3㎏痩せたか?
スカウトでもされたか?
「はいはい、なんだ?」
「私ね!彼氏出来たの!」
…彼氏?
一瞬、時が止まったような気がした。
確かに最近家に突撃してくる回数は減った気がする。
そもそも俺も部活が忙しくて、家にあまりいないんだけど。
勝手に幼馴染みというだけで、俺がの一番近くにいると思っていた。
例え近い存在だったとしても、それは「異性」ではなくて「家族」みたいなものだったんだ。