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黒子のバスケ*Short Stories2

第25章 「おやすみ」と「おはよう」*青峰*


リビングのソファで、大輝が大口を開けてふわぁあ…と欠伸をした。

「、ねみぃんだけど。」

気だるそうに私の方に視線を移し、早く寝ようアピールをしてきた。

「えー、私今からお風呂入るから先に寝てていいよ?」

大輝は休みの日ご飯の前にお風呂に入るので、いつでも寝る準備万端なのだ。

チッと舌打ちをして、どうにも納得できない顔をしている大輝をよそに、私はさっさと浴室へと逃げ込んだ。

ここで大輝に捕まれば、強制的にお風呂を明日に回されておやすみなさいコースになってしまうのは学習済み。

ゆっくり温かい湯船に浸かり、お風呂から出て肌を潤し丁寧にドライヤーで髪を乾かした。

「もう寝ちゃってるかな…。」

そっと寝室に足を踏み入れ、布団の膨らみから大輝がいることには気付いた。

ベッドに腰掛け、起こさないように布団をゆっくりと捲ったら、その手を強い力で引っ張られた。

「おせぇよ。待ちくたびれた。」

布団の中には少し不貞腐れた様子の大輝がいた。

「まだ寝てなかったの?」

「…俺は寒がりだって知ってんだろ。お前いないと寝れねぇよ。」

珍しくデレな大輝に、何だかきゅんときて少し意地悪を言いたくなった。

「湯たんぽ入れといたのに?」

大輝が寒がりなのはもちろん知っているから、予め湯たんぽを布団の中に潜らせておいた。

「お前の方が暖かいっつーの。」

そう言って大輝は腕を私の頭と腰に回した。



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