第23章 好きで、好きで、好きで*黄瀬*
今日の朝も学校近くの駅で待ち合わせ。
「涼太、おはよう!」
俺の姿に気付いて、ちょっとたどたどしく駆け足で来てくれるっち。
「おはよう、っち!もー!今日も可愛い!!」
まるで条件反射のように、っちにぎゅうっと抱き付いた。
走ってくる姿だけで、ハート撃ち抜かれた!
「涼太、ここ駅前だから……。恥ずかしいんだけど…。」
「しょうがないじゃないっスか!っちが可愛いのが悪い。」
そう言うと、っちは腕の中で俺を見上げて、少し困ったように笑っていた。
身長差があるから手が繋ぎにくいらしく、っちは俺の腕に手を添えて並んで歩く。
触れられている感触が、側にいることを感じさせてくれる。
可愛くて可愛くて仕方ない、大好きな彼女。