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黒子のバスケ*Short Stories2

第20章 君に呼ばれるとなぜか*小金井*


「あ…そう、なんだ。」

俺の自惚れじゃなかったら、目の前のは少し悲しそうな表情で、ぱっと俺から目を逸らした。

意識してない相手に好きな人がいても、こんな態度は取らないと思う。

自覚したばっかりの今、言うべきか言わないべきか。

…ここで言うのが男だろ!

「俺の好きな子、だよ。」

「…え?」

目を丸くしながらは俺を見て、何だか動揺している。

「…嘘じゃないよね?」

は口をぽかん、と開けて、信じられないと言わんばかりの顔をしている。

「当たり前でしょ!…ただ、さっき自覚したばっかり。」

「…私は入部してからずっとコガくんが好きだったよ。」

今までで一番可愛い笑顔で、そんな言葉を言われたら抱き締めたくなるに決まってる!

ぎゅっとを抱き締めると、思ったよりもずっと華奢で小さいことに少し驚いた。

今日「呼び名を変える」っていう一歩を踏み出してくれた彼女にもう一つだけお願いした。

「出来れば俺のこと名前で呼んでくれない?」

「…慎二くん、でいい?じゃあ私のこともちゃんと名前で呼んで?」

「…ちゃん。あー!恥ずかしい!」

「私だって相当恥ずかしかったんだから!」
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