• テキストサイズ

黒子のバスケ*Short Stories2

第16章 Addicted to you*氷室*


気付けば辰也がテーブルの上に二つのマグカップを置いていた。

するとそこから距離を縮め、私を後ろから抱き寄せた。

「I´m addicted to you...が愛しくて堪らないんだ。」

後ろから聞こえる愛の言葉に、胸がぎゅっと熱くなり目眩がしそうになった。

ちらり、と振り返り辰也の顔を覗くと、体を反転させられまた抱き締められた。

一瞬だけ見えた表情はどこか切なげで、いつもの穏やかな表情とは何だか違っていた。

腕に込められた力は辰也の想いの強さの表れではないか、と錯覚してしまった。

しばらくその温もりを感じてから、テーブルへと戻り用意していたケーキを取り出して飾り付けた。

ろうそくの火を吹き消す辰也は、何だか照れくさそうでまた違う一面を見られた気がした。

「辰也、お誕生日おめでとう!Happy Birthday! ...え、と…I love you with all my heart.」

用意しておいたプレゼントを渡すと、辰也はすぐに箱を開けて、腕時計を嬉しそうに付けてくれた。

ケーキを食べて辰也が用意してくれたコーヒーを飲んでいると、辰也はまたあの惹き付けられる笑みを浮かべた。

「わざわざ英語を練習してきてくれたのは嬉しいけど…ちゃんとの慣れた言葉の方で聞きたいな。さっきの、どういう意味なの?」

「…意地悪。」

「反応が可愛くてからかいたくなるんだよ。ね、聞かせて?」

辰也はたまに意地悪で、私をからかうことをする。

それでも、辰也からのお願いには弱くてついつい要望を叶えてあげてしまう。

「心からあなたを愛してる。」




/ 323ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp