白昼夢第2幕【太陽の出づる場所】月島明光[®18]
第7章 GRAVE‐刻み込む-
兄ちゃんが迎えに行ったら
姫凪は、また笑って
此処に戻ってくるんじゃないの?
なんて。他力本願もイイ所で
本当にあの時の僕は
かっこ悪かった。
また少し変わる姫凪。
登校時も一緒にならなくなった
僕と兄ちゃんで歩く道
会話はあんまりない
凄い微妙な空気。
姫凪がいつも騒いでたから
気付かなかった
僕と兄ちゃんの間にも
少し壁が出来たんだっけ。
ま、これは僕が一方的に
作ったんだけど………。
特に会話もない登校はしばらく続く。
「蛍ー…姫凪…
学校でどんな感じ…?
元気か??」
最近よく聞かれる
リビングでかち合うと
いつもこの話題だ
「別に普通。いつも通り。
…元気なんじゃない?」