第2章 過去
「そんなに僕に襲われたいの?
発情期?アニキとヤッて
僕ともとか(笑)
そういう節操のない女
ホント嫌いなんだよね」
蛍くんの声が一気に険しくなる
本気で怒ってる
『あ…ごめ……蛍くん…』
嫌わないで………
ワガママ言わないから
「寝たいなら勝手にどーぞ?
僕はキミなんか興味ないし
横に居ても居なくても変わらないし
その辺の石ころ位ならもんだから」
『…蛍…く…』
それ以上声が出ない
喧嘩もいっぱいしたけど
嫌いとか言われた事なかったし
家族みたいに本当になれるって
思ってた…けど。
違ったんだ
嫌われてたみたい…
それどころか
蛍くんにとって私は
友達でもましてや女でもなかった
石ころだって…
居ても居なくても
なにも変わらないって
そっか。
いつの間にか溢れる涙
離れる手
どうしよう
もう何を言っていいか
わからない
私いつも蛍くんと
どんな事話してた?
今までずっと嫌われてたとか
これからどうしたら良いの?