第2章 過去
「…チッ……怒ってない。全く全然
1ミリも怒ってないから」
え?!心が通じたの!?
凄くない!?
ホッとしたのと
嬉しかったので
一気に気持ちが上向いて
『蛍くん、大好きだよ♡』
蛍くんに抱きついた
明光くんとは違う蛍くんの
匂いはヤッパリ落ち着く
「離れてくれない?凄い…その…」
アレ?蛍くんチョット変?
『蛍くん…?』
「アニキだけじゃ足りないの?」
『え?なんのこと?』
あれ?コレって?嘘だよね?
「思春期の男子なめてんの?
いつまでもこのままだと
その内僕に食べられるよ?」
蛍くんが私を壁に追いやり
怖い顔のまま見てる
掴まれた手首が痛い
「じっとしててね?」
色っぽい声が降り注ぎ
どんどん顔が近づいてくる
普段見る事のない
蛍くんの顔のアップに
ドキドキする、
でもそれ以上に
頭はパニックで
ヤッパリ蛍くんも変わっちゃうの?
大人になったら
男と女なんて所詮
そんな風にしか付き合っていけないの?
また重くなってく頭と心を現実に
引き戻したのは