第2章 過去
「蛍の名前と声だけでナカ
こんなに反応してるし…」
チッと舌打ちが聞こえて腰の動きが
どんどん早く荒くなる
声を殺すのがやっとで
何も言えなくて
ポロポロ涙があふれる
「泣くなよ…」
泣かしたのは誰…?
明光くんのバカバカバカ!
でも私は確かにこんなに感じてて
イヤだ…もう何がなんだか
わからない……
私の心が空っぽになっていく
快楽だけを求めるように
明光くんに合わせて腰が動く
「俺のせいだよな、ゴメン」
私の気持ちを察したのか
明光くんの言い
動きが穏やかになった
緩急をつけられたことで
余計に反応する身体が恥しい
振り返り明光くんを見ると
え?なんで?そんな
悲しそうな顔してるの?