第2章 過去
『うーん…でも。悪いよ。
おばさん達も遅いしさ』
「気にすんなよ?」
『うーん…あ、電話…ごめんね』
着信先は住み込みのお手伝いさん?
田舎のご両親が倒れたから
今から看病しに帰る?
じゃああの家に今日私1人?
やだ…絶対やだ……
1人ぼっちヤダ!
「姫凪?」
『あの…明光くん…本当に泊まっていい?
お手伝いさん今日…帰ってこれなくて…』
「いーよ?当たり前だろ?
泣きそうな顔すんな?俺が一緒に
寝てやるよ?」
明光くんが頭を撫でる
『うん…嬉しい…』
私はいつもお手伝いさんに
寝るまで傍に居てもらい
朝は必ず起こしてもらっている
1人で寝て目が覚めたら1人と言うのは
あまり良い思い出ではないみたい