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白昼夢第1幕【三日月の満たし方】月島蛍[®18]

第2章 過去


  【傷】

それからしばらく
覚悟はしてたけど
ヤッパリ辛くて
外で笑った分家に帰ると
明光くんの事ばかり考えてた
ヤッパリ人が去って1人に
なってしまう感覚は
私にとってカナリ深い傷みたい

別れて数日後

「ねぇ、布施さ。
なんでアニキと別れたの?」 

『えー?遠距離とか寂しい?から?」

蛍くんに布施って
呼ばれるのには慣れたけど
この話題は今も慣れない

蛍くん以外も
明光くんの事は知ってたから
沢山の人に聞かれたけど

それでも【別れ】を
口に出されるたび
傷を抉られたようになって

「ふーん」

それに無関心な蛍くんにも
苛立って

『興味ないなら聞かないで』

その頃の私は蛍くんが
ちょっと嫌いだった
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